――その日。
 スライレンドへと流れ落ちる一筋の流れ星。
 アデムメデスの地上から空を見上げていた人々が美しいと眺めた流れ星。
 よもや知るまいその正体。
 大気圏突入式パイルドライバー。
 緑を帯びて白き尾を引く瞬き光芒。
 同日その日。
 スライレンドの住人は一つの共通した記憶を持つこととなった。
 王立公園に落ちた一つの流星。
 それが落ちた時、空を貫いた光の柱。
 何者かによって操られていた人々は目覚めの時、皆々揃ってその光を見上げた。
 光の柱には苦しみ悶える巨大な人影。
 赤と青の髪を持つ、魔女の影。
 魔女に操られて眠り、あるいは不可思議な夢を見ていた全ての者達は、その光が消える時、自分達を操っていた存在の――『死』を知った。

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