2005年09月08日
ポラーノの広場
宮沢賢治の『ポラーノの広場』を読んだ。
『注文の多い料理店』は読んだことがあるけど、他の代表作を読んだことはなかった。
で、読んでみようと思ったんですが、いや情景描写の美しいこと。
宮沢賢治さんの自然物・植物への造詣の深さと、自然への愛情……というのかな、とにかくそこにある風景が色彩鮮やかに美しく描かれていて。
物語も不思議なもの、不気味なものから、やけに現実的なものまで網羅されていて読み応えがありました。
短編で話的にはつながりはなくても、そこにある根底というか、「イーハトヴ」という一つの世界観がいくつもの作品に散りばめられているのも面白かった。
完成稿ではないものもあるため、その作品が導こうとした真意を量ろうとするのもいいかもしれません。多くの人を虜にしているのも、よく分かります。
生前に出版されたのは、詩集『春と修羅』・童話集『注文の多い料理店』だけで、『銀河鉄道の夜』や『風の又三郎』のような有名な代表作は遺稿から発表されているというのは驚くばかりです。
一体、作品の完成形にどういう姿を見ていたんだろうなぁ。
2005年05月24日
苦沙弥先生の猫、後
「吾輩は猫である」
ちょこちょこ読み進めて漸く読了。
不思議な本だったなぁ。不思議な内容、という意味ではなく、不思議な構成という方で。
小説でありながら批評論文でありながら落語にも寄るって感じでしょうか。
これについては研究家の良い書評があると思うので、というより書評をするには考えが足りないので略。
忙しい時に読むのはあまりお勧めできないかな。
とかく一事にある情報量が多いので、ある程度は一気に読まないと内容が頭の中でとっちらかっちゃいかねません。
でも、今読んでも色々と世相への予見が凄いなーと。
2005年05月11日
苦沙弥先生の猫
随分前から『吾輩は猫である』を読んでいるんですが、なかなか読み終わらない。
いや、面白いんだけどとりとめがないっちゅうか、それでも面白いから読めるんだけどやっぱりとりとめもなくて。
ていうか、文字密度が馬鹿高い上にページ数もあるので、読んでも読んでも進んでる感じがしません。掘っても掘っても地球の裏側に出ない気分。
まあ、基本的に一つの出来事を話すときに、その出来事のキーになる単語の説明から話が脇にそれて3、4ページ持ってかれることもざらなんでそれも当然っちゃあ当然なんですが。
よくもこれだけ書けるもんだと漱石さんの筆力に改めて感心しきり。
ゆっくり読んでこ。

