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2005年03月30日
創作の境界
まぁ、何からも影響を受けずにいる人間はいませんわな、というのが前提のお話。
サイトや作品を作っているとき、ふと思うことがあります。
「あれ?これってなんかに似てないか?」
と。
そういう時、今まで見てきたあらゆる物の中から「似ていると思う対象」を思い出せずに終わることが多いし、またそもそも本当に似ているのではなく「自分が見聞きしてきたものが曖昧な記憶の中でごっちゃになって出来上がったものに『似て』いる」場合もあります。
後者の場合は「自分が想像したものに出来上がった創作物が『似ている』」と感じる妙な状態ですけど。
これは、こと表現というものにおいては、「表現」は無限であっても「表現方法」というものが限られていることに一つ起因していると思います。
デザインは形が無限にあるわけではなく、
構図は視点が無限にあるわけもなく、
配色は色の組み合わせが無限にあるわけではなく、
曲は音の組み合わせが無限にあるわけではなく、
文章は表現に使う単語が特定されることが多く、
物語だって共通の流れがあるのは必然にも近い。
色んなものが発展して、創作に必要な環境も手に入れやすくなった今、本当に数え切れない人間が色んなものを作っている。
その中には似ているものがあっても当然でしょう。
だって、組み合わせが有限なんですもの。
それに記憶の中で、無意識化した……とでもいうのかな、自分のもの(あるいは感性や感覚など自分を形成する基礎)となった情報が、その人の中で一つの形となって出てきたとき、そこに『模倣』はあっても『盗作』や『パクリ』があるかといえば、そうとは言えないと僕は考えています。
こんなことを思ったキッカケの一つは、以前、芸能人・歌手の間で盗作騒動や疑惑が頻繁に起きた時、なんかのニュースで著作権に絡んで弁護士の『知っている作品と同じ言葉や文章表現を使ったら盗作』みたいなコメントを読んだこと。
例えば、『自分が表現しようと思った感覚を言葉として最適に表現してみて、読み返してみてふと気づいたらそれは「知っている作品に出てくる言葉と同じだった」場合』もそうなのか?と、思いまして。
このコメントはむしろ著作を守るどころか、創作を縛り付けて衰退させるような気がしたんです。
それならそれ以上の表現を考えればいいという考えもあるでしょうが、それでも「表現は無限でも、表現方法は有限」であることが多い。
だから、例えば全体を見ずに一部だけを見て「ここは何に似ている」というだけで責めるのは少々違うのではなかろうかと。
もちろん、だからといって「表現や作品そのまんま使用」を許そうってわけではないです。そんなことしたら作成者が飯のくいっぱぐれですし。そうなったら、好きな作家の作品が手に入らなくなるし。それは断固拒否。ふざけんな。
なので『意図的な盗用』、『「模倣」「オマージュ」「パロディ」の意志のない転用』などは責められてしかるべきだと思いますよ。
ただ、創作活動で真似をするのは勉強の一手段でもありますから、こと「盗作」で一番問題なのは、あたかもそれを「自分の作品として」さらに「楽しもう・人に楽しんでもらおう」という高いエンターテインメント性もなく(つまり自分の作品ということや芸術性を押し出して)「金銭を得ること(だけ)を目的としている」ことなんじゃないのかなと思います。
……まあこの境界が、真なるところが本人以外には解しがたいのが難しいところなんでしょうけど。
まぁなんにしろ、誰もがなしえていない表現方法はごく稀に生まれてくるケースが多くて、それですら何かしらの影響や模倣の先にあるのでしょう。
だからその「ごく稀」のケースが「その表現方法の世界の革命」や「異端児」になるんでしょうから。
個人的には『前衛』というジャンルはよく分からないのですが、それがこういう部分に対して表現の壁を破ろうと挑んでいるジャンルなのかな?
……なーんて今思ったところで、考察仕舞い。
それにしても、最近冒頭の
「あれ?これってなんかに似てないか?」
て状態が顕著ですわ。
作曲できる音楽ソフトを導入して、ソフトへの理解深めがてら曲を作ってみてるんですが、まだシンプルな旋律しか組めない分、どうもすでに聴いたことのある曲のような気がしてならない。
一つ一つ音を拾って作り上げたものが何かの曲に似ているような気がするだけでなく、
何度も聴いているうちに「あれ?やっぱり何かに似てる?」と思い悩むものの、
結局それがその何かに本当に似ているのかと確認できることもなく、
でも似ているような気がして、
しかしその何かを意識せずに鼻歌で出したものが似ているってのもどういうことよ?
なんてループループ。
多分、特に造詣深くない分野に挑戦してるから余計に。
あったまこんがらがってきますなー(笑
投稿者 楽遊 : 2005年03月30日 23:26
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