「貴様ら! 分かっているか? あと二週間だ、あと二週間で『約束の日』が訪れる!」
「おお!!」
「本当に分かっているのか貴様ら! あの悪魔が我らの女神を堕落させる、忌まわしい『終末』がやってくるのだぞ!」
「おお!!」
「貴様らはそれを許せるか!?」
「許せない!!」
「そうだ許せない。許せはしない! 知っているだろう! あの下衆野郎、高熱で寝込んだ我らの女神を見舞いにも行きやしない! 我らの女神が、苦しんでいるのに! ああ、ティディアちゃん、どれほど苦しいことか、どれほど切ないことか……。
 お前らそれを許せるか!?」
「許せはしない!!」
「そぉうだ許せはしない。許せるものか。だが貴様ら! 不幸にもティディアちゃんが風邪をひいたことは、これこそは天が我らに味方した証拠ぞ!」
「何故ですか隊長!」
「ばかもん! 少しは自分で考えろ!」
「!」
「しかし可愛い貴様らに酷を強いるのも心苦しい。いいだろう、教えてやろう」
「隊長優しい!」
「言うな言うな。
 いいか、ティディアちゃんが風邪をひいた。それは正義の神がニトロ・ポルカトに最後のお慈悲を与えたからなのだ」
「なんと!?」
「驚くのも当然だ。だがまあ聞け。
 ニトロ・ポルカトは我らが女神をたぶらかす悪だ。だが正義の神はこう我らにおっしゃりたかったのだ。
 我らが女神をニトロ・ポルカトが心底心配し見舞いに行ったならば、我らに奴へ少しの憐れみをくれてやれと。例え悪だとしても僅かに善なる心を持っているのなら、更正を促し完全無欠に叩きのめすのは勘弁してやれと。
 ああ、なんという度量の大きさではないか……。
 しかし。
 しかしだ!
 ニトロ・ポルカトは見舞いに行かなかった! これはすなわち、我らに我らが女神の苦しみ背負い、あの悪魔の手先に天誅下せというお達しなのだ!!」
「おお!」
「『決行』の期日は奇しくも明日! これを偶然の一言で片付けられるか!?」
「否! 運命!」
「そうだ運命だ! 我らには祝福が降り注いでいる! 正義の神は我らを認めた! 我らの計画は邪魔されること無く、間違いなく我らは悪魔を女神の元より引き剥がすだろう!」
「おお!」
「参謀!」
「はっ!」
「準備に抜かり無いな?」
「はっ、万全万端、いつでもオッケーでございます!」
「素晴らしい。明日は必ずや記念すべき日となろう。
 貴様ら! だが決して抜かるでないぞ? 肝に命じろ、女神の命運は我らの行動にかかっていると。我らの行動は我らが女神のためだけに!」
「おお!!」
「全ては、ティディアちゃんへの愛のために!!」

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