猿孫人ヒューマン

人型ヒューマノイド(頭・胴・四肢に分かれ、二足歩行)であり、かつ猿から進化した知的生命体。広義では獣人ビースターにも分類されるが、基本的に独立した種族に数えられる。
全宇宙で最もポピュラーな『人間』でもある。
種族的な肉体的な特徴は希薄で、そのため順応力や器用さに優れている面がある。可もなく不可もなく、それゆえどんな状況にも適応していく柔軟さを持った種族。

尖耳人エルフカインド

外見は猿孫人ヒューマンと大差ないが、外見的特徴として先端が尖っている長い耳を持つ。また、平均的に男女共に神秘的な顔立ちで、一般的なヒューマンの美的感覚の「美」を誇る。
生物的な特徴としては長命で知られ、また、最も超能力サイオニクスの発現が多い種族でもある(誰もが持っているわけではない)。
長命であるためか一般的にはのんびりとした気質で、穏健で平和主義であることがほとんど。人型ヒューマノイドの中では非力な部類に入るが、ただしそれは瞬発力よりも持久力に秀でているため。
また、知的な作業を好み、それが影響しているのか外交面では優れた交渉力を発揮することが多い。

獣人ビースター

頭・胴・四肢に分かれ、二足歩行の人型ヒューマノイドであり、かつ祖先である動物の外見や生物的特徴を濃く残した種族。一般的に全身・もしくは体のほとんどを体毛が覆い(つまり毛皮があり)、祖先の形状を人型ヒューマノイドに置き換えた姿をしている。大抵、頭部以外は人型ヒューマノイドのボディラインを描く。
種族的な特徴は祖先とする動物の能力に拠り、例えばイヌを祖先に持つ場合は嗅覚に優れる、等の特徴がある。
全体的に観ると、体力的には猿孫人ヒューマンより優れている反面、器用さや環境適応力に欠けるところがあり、広義の獣人ビースターの中でことさら猿孫人ヒューマンが広く宇宙中で見られるのは、その点での差があるのだろうと言われている。

六臂人アスライン

腕が六本あるが、うち四本は副腕と呼ばれる補助的なものであり、れっきとした人型ヒューマノイドに分類される。
怪力で知られており、その腕力は人型ヒューマノイドの中で最強の部類に入ると言われている。
腕が六本という外見的特徴は進化の過程において次第に失われつつあるといい、その証明として、他種族との混血における腕の数はそのほとんどが他種族の数に揃う事実が挙げられる(例えば二本腕の猿孫人ヒューマンとの子では、二本腕の子が優勢的に生まれる)。

粘水生命体ゲルリアン

スライムやアメーバ状のものから水風船のような形状(器官を兼ねた細胞膜の中に核が一つと他は全部水、等)のものなど粘液状・不定形の身体を持ち、かつ知性を持つ。
コミュニケーション方法は超音波や色、接触し信号(電流)を直接渡し合うなど通常は人型ヒューマノイドとコミュニケーション不可であることが多い。それを補うには専門の装置などが必要。
生殖方法も人型ヒューマノイドと大きく違うため、遺伝子操作以外に混血児が生まれることはまずあり得ない(もちろん、遺伝子操作をしたものを『混血』と呼べるかどうかの議論はある)。

素子生命ナノマシン

神技の民ドワーフ』によりもたらされすでに全星系で普及している、その活動様式から擬似生命体と位置づけられる分子機械。

素子生命群エレメンツ

ナノマシンは個々に一定のプログラムに従って動く他、複数体で“一”として働き、それによって様々な効果を得ることができる。そのように「群体様」のナノマシン群が作る効果、またはその群体そのものをエレメンツと呼ぶ。
代表例が、『素子壁バリア』。消音・侵入防止の効果を発揮したり、断熱・保温の効果を生み出したりもできる。

生体機械ゴーレム

原始的な珪素生物で“擬似的な多細胞生物(の特徴)”を構成し、それを機械と融合させる科学技術。または機械(ナノマシン等)と融合させた原始的な珪素生物で構成された“擬似的な多細胞生物”を生み出す技術。
その根幹部分は、『素子生命ナノマシン』の技術理論と、ウイルスなどを利用したバイオテクノロジーの応用から生まれたものであり、アデムメデスはこの技術を確立したプロジェクト主要参加国に名を刻んでいる。
そのため、アデムメデスはこの分野の最先端技術保有国でもある。

全星系連星ユニオリスタ

アデムメデスも所属する国際機関。
こちらでいう国連のようなもの。

アンドロイド

特に人間に似せて作ってある人型ロボット。
最高級にして最も精巧なものは「外見が人間と見分けがつかないまであと一歩」という段階にある(一方で、どうしても違和感が残ってしまう、という状況でもある)。
それをゴーレム技術を併用することで「全く違和感のない」段階まで引き上げたアンドロイドにできる、という論に基づいた開発も進められている。
一般的には車のようにメーカー製のものがあり、それぞれにブランドや売れ線のモデルがある。また、技術があれば自作も可能であり、そのためのキットも売られている。ただし、自作キット用の基幹ソフトの購入が必須である(こちらの世界で分かりやすく言えば、自作PCと同様。違うのはキット及びデバイスが基幹ソフトを用いなければ動かせないため“WindowsもしくはLinux”のように選べないこと)。
アンドロイドを所有するには許可が要り、未登録アンドロイドの所有が判明すると厳しく罰せられる。
また、ほとんどのアンドロイドには人を殺せないようプログラムに『リミッター』が組み込まれている。このリミッターを外しているものは『戦闘用』と区別され、当然一般には購入できず、所有するにも厳密な審査が必要となる。また、このリミッターの件があるため、自作アンドロイドには基幹ソフトを使用することが法律にも定められている。

サイボーグ

いわゆる改造人間。多くの国家宗教が絡む『全星系連星ユニオリスタ』の中で、倫理的な問題をはじめ解決の糸口が見えない課題や議論が多いため、現状全宇宙で禁止されている。
取り外しのできる義手義足などは認められており、どこまでが許されるのか――という点は積年の課題である。

神技の民ドワーフ

驚異的な科学技術を誇る集団。
(詳しくは二部以降で)

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